セアカゴケグモのメスの成虫(体長 約1~1.4cm)
1.セアカゴケグモの特徴・生態・発生箇所
1-1.見た目の特徴・生態
セアカゴケグモの成虫の体長は、メスは約1~1.4㎝、オスは約2.5~3cmです。
メスは黒い球状の胴体に砂時計のような形をした赤い斑紋があるのが特徴です(オスは赤い斑紋が見られません)。
近年国内の各地で生息が確認され、咬まれる被害を受ける人が続出して問題化し始めた毒グモです。
1-2.発生時期
季節を問わず一年を通して発生が確認されます。
1-3.特徴的な形状の巣をグレーチングの淵などに形成
セアカゴケグモは以下のような条件を生息箇所として好みます。
<セアカゴケグモの生息箇所>
- ・陽当たりのよい場所(暖かい場所を好みます)
- ・風通しが良い場所(湿った場所には生息しません)
- ・水はけがよい場所(水で巣が流されない場所に営巣します)
- ・エサとなる小さな昆虫が豊富にいる場所(ただし、外敵がいるような雑草の生い茂る場所には生息しません)
例えば身近なところでは、グレーチング(格子状に組んだ金属製の排水溝の蓋)の淵や自動販売機の裏、公園のベンチの下、プランターと壁の間のすき間などが挙げられます。
セアカゴケグモの巣の形状は特徴的で、日常的に見るようなクモの巣(糸を長く張ったものや中心から放射状に糸を張ったもの)とは異なります。
セアカゴケグモは無作為に糸を放ち、糸に枯れ葉を沢山絡ませた状態の巣を形成するケースが多く見られます。
例えばグレーチングの裏に営巣している場合は、枯れ葉の塊が浮いてグレーチングにくっついている状態に見えることがあります。
2.セアカゴケグモの有害性と被害
咬まれると局所の激痛・腫れ、めまい、嘔吐などを発症
セアカゴケグモは強い毒を持つクモで、咬まれると激痛や腫れ、悪寒、発汗、めまい、嘔吐などを発症します。場合によっては血圧が上昇したり、呼吸困難を発症することもあります。
有効な抗毒素血清があるため、咬まれたときは毒を流水や石けん水で洗いおとし、すぐに医療機関を受診しましょう。
できれば咬まれたクモを殺虫した上で持参するとよいです。
3.セアカゴケグモの効果的な駆除方法と予防対策
3-1.ピレスロイド剤の薬剤で駆除が可能
セアカゴケグモはクモにピレスロイド系の薬剤を噴霧することで駆除することができます。
ただし、薬剤は卵のうの中の幼虫には効果を発揮しませんので注意が必要です。
セアカゴケグモについてご心配がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
※ご注意点
生きた状態のクモを持って移動することは法令によって禁止されていますので決して行わないでください。
また、卵のうも持ち出し先で孵化する可能性がありますので持ち帰らないでください。
3-2.生息しそうな箇所を点検する
身近なところでセアカゴケグモが生息しそうな箇所があれば、定期的に点検し、巣のようなものがあれば棒などで払うことで被害を防ぐことができます。その際、決して素手では行わず、軍手を着用し、肌を露出した服装も避けるようにしましょう。
3-3.専門業者に相談
セアカゴケグモは強い毒を持ちますので、巣のようなものを見つけた場合は無理に自分自身で除去しようとせず専門業者に相談するのもひとつの方法です。
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